2013年5月9日木曜日

国際商事仲裁に関する国内法①

これまで見てきたように、国際仲裁はニューヨーク条約と他の国際協定や条約によって促進される。しかし、同様に重要なのは、国家の仲裁法令及びこれらの法令を解釈する判例である。国の仲裁法はしばしば国際仲裁による紛争の解決に極めて重要な影響を与える。

国家の仲裁法は一般的に以下に示す各トピックを扱う。 


仲裁合意


  • 仲裁契約の有効性の問題は、国内裁判所又は仲裁裁判所によって解決されるものであるかどうか
  • どの法律が当事者の仲裁合意に適用されるか
  • 仲裁契約の解釈に関する問題が、国内裁判所又は仲裁裁判所によって解決されるものであるかどうか
  • 仲裁合意が執行された場合、国内の裁判所における裁判手続にどのような影響を与えるのか
  • 特定の請求又は紛争は、 「仲裁不可能」であり、したがって、国内裁判所における裁判によってのみ判断されるのかどうか


仲裁手続


  • 国家の裁判所が証拠収集やディスカバリを命令するかどうか
  • どの法律が当事者の実質的な請求及び仲裁手続に適用されるか。
  • 仲裁人の選任・解任
  • 仲裁地の選択
  • 併合、統合、及び介入を含む多数当事者の問題

    仲裁裁定

    • 国際仲裁判断の執行可能性
    • 国際仲裁判断の否認
    • 仲裁判断の拒否
    • 外国仲裁判断が国内裁判所で適用されるか。
    • 仮執行の可否