国際商事仲裁は、ほとんど常に合意に基づく。仲裁は、一般的に当事者間の仲裁合意に基づいてのみ行われる。ほとんどの仲裁合意は、商業契約において、標準条項(当事者間で将来的に発生する可能性のある契約に関連する一切の紛争の仲裁のために定める条項)として含まれている。あまり一般的ではないが、既存の紛争の当事者が(既存の仲裁条項が存在しなかった場合であっても)仲裁を介して、その意見の相違を解決することに同意することも可能である。
国際仲裁合意は、潜在的に重要な多くの問題に対処することができ、またそうすべきである。これらは、仲裁地、該当の機関又はその他の手続規則、仲裁人選定方法(又は選任機関)、仲裁人の数、適用する実体法、及び仲裁の言語が含まれる。
注意深くドラフトされた仲裁合意は、これら及びその他の問題に対処し、特定のニーズに合わせた比較的効率的な紛争解決の仕組みを提供する。下手にドラフトされた仲裁合意は、管轄権及びその他の事項に関する紛争の種を植えつけ、実行不可能又は望ましくない手続を課し、かつ法的強制力をうしなわめる。