仲裁合意の消極的効果を適用する他の手段は、仲裁に付託された紛争を訴訟しない約束の違反に対する損害賠償である。仲裁合意の特定履行ができなかった時代は、損害賠償は消極的義務違反に対する唯一の救済策 だった。
仲裁合意の不履行に対する損害賠償(損害賠償額を算出することは予測上の数字であるため)不確実で不十分な救済である。
もっとも、単独で考えた場合、不十分ながら、仲裁契約の不履行に対する損害賠償は、そのような行為に至る動機を妨げることにより、仲裁合意を強制するのに適切な補助的手段となりうる。米国と英国のいくつかの現代的司法判断は、仲裁契約の不履行に対する損害賠償、又はその可能性を示した。